金曜の夕方。INTJ のあなたは、今夜の予定を半年前から楽しみにしていた。 相手は数少ない「ちゃんと話の通じる」友人だ。世の中の会話の大半は、INTJ にとってどこかでかみ合わない。だからこそ、まともに議論できる数少ない相手のことは、口には出さないが、本当に信頼している。お互い忙しくて、会えるのは半年に一度くらい。でもその一回はINTJ にとってただの飲み会じゃない。最近考えていることをぶつけ、相手の頭も借りて、自分の考えを試せる貴重な夜だ。 だから楽しみ方にも抜かりはない。話したいことを頭の中で三つ、ちゃんと順番に並べてある。相手に薦めたい本も一冊、もうカバンに入れてある。お店は、静かで長居できるところを先週のうちに押さえた。 ——楽しみにしているのに、その楽しみ方が、すでにきっちり計画されている。本人はそれが楽しい。 会社を定時で出た INTJ は、いったん家に帰って着替えをすませた。鏡の前で、よし、と小さくうなずく。今日ばかりは、頭の中の「やることリスト」も静かだ。考えることはぜんぶ、今夜あの人と話すために取ってある。 久しぶりに、いい夜になる。そんな手応えがたしかにあった。




