22 歳の春。INTJ のあなたはシステム開発部に配属された。 研修のグループワークでも、INTJ の強みはすぐ出た。みんなで盛り上がって決めた案を頭の中で三手先まで回して、欠陥をひとつ見つけてしまう。「この設計、来年の運用で確実に詰まります」。正しい。ただ、言われた班の空気はなぜか重くなる。INTJ にはそっちのほうが謎だった。正しいことを言って、なぜ嫌な顔をされるのか。理解できないまま、人間というシステムの挙動をじっと観察していた。 配属先でも、INTJ はすぐ頭ひとつ抜けた。人より速く本質をつかみ、三手先の障害を先回りでつぶす。コードは整い、ドキュメントは隙がない。 ひとつだけどうしても好きになれないものがあった。会議だ。結論はもう五分で出ているのに、全員が納得するまで同じ話を一時間。INTJ は壁の時計をちらりと見て、いつも同じことを思う。——この時計だけは正確に動いている。遅れているのは人間のほうだ。 25 歳。上司が「次のプロジェクト、テックリードをやってみないか」と声をかけてきた。ふつうなら出世の入口だ。 でも、INTJ の本音は少しずれていた。——人をまとめる時間があるなら、自分の設計図を誰にも口を出されずに最後まで形にしたい。チームを率いることに、INTJ はたいして魅力を感じていなかった。




