20XX 年 X 月 X 日、朝 7 時。 ENFJ のあなたのスマホが、続けざまに震えた。 最初は、職場のグループ LINE。上司からだった。 「緊急事態、全員今すぐ確認して」 その文字を見た瞬間、ENFJ の頭の中には、もう人の顔が並んでた。 誰が不安がってるか。誰が一人でいるか。誰に最初に声をかけるべきか。 自分が怖いかどうかは、後回し。 しかも本人は、それを「後回しにした」と意識さえしてなかった。 職場の後輩に、すぐ LINE。 「大丈夫? 今どこ?」 一人暮らしの先輩にも、すぐ LINE。 実家に電話。母親はもう泣いてた。 「大丈夫、私が連絡するから、お父さんと一緒にいて」 近所のおばあちゃんにも、念のため声をかけた。 ピンポンを鳴らして、玄関先で「外、ちょっと危ないかもしれない」とだけ伝えた。 ぜんぶ、3 時間以内の話だった。 ここがな、ENFJ の頭の中って、平時から、たぶんこんな感じなんだよ。 職場の LINE、家族の LINE、友達のグループ、近所のチャット。ぜんぶ、どこかで開きっぱなし。 誰の返事が遅いか、誰の既読が止まったか、誰がいつもの調子じゃないか。 無意識にカウントしてる。 普段はそれが「気が利く人」で終わるんだけど、世界が壊れた日も、その癖は、そのまま加速しただけだった。




